背中の左側のコリと心臓疾患
背中の不快なコリが心臓をとめる!?
普段から健康な人が、あるときから背中の左側に不快なコリを感じたとします。
生活に支障はないけれど、いつまでも治らないため、市販の筋肉痛の塗り薬やお酒で症状を誤摩化しているうち、ある日突然亡くなってしまった。その死因はほとんどといっていいくらい心臓の病気です。
不快なコリが肩や背中、首の「左側」に度々出現することを、放散痛といい、心臓の警戒警報であることが多いのです。
左側に注意が必要

左側の腕や肩を酷使したわけでもないのに左側の方だけコル、痛む、痺れる。いつも左の首だけ凝っている。寒い日に外に出ると左の肩から首がつれる感じがある。左腕が重だるい。
・・・以上の症状を慢性的に感じている場合や、度々症状が起こる場合には注意が必要です。
心臓疾患に整形外科を受診
また、肩甲骨の中央にある天宗というツボ近辺に現れるグリグリしたゴムの塊状のコリや膨れ、もしくは肩甲骨の内側あたりに筋張ったコリを認めた場合にも注意を要します。
心筋梗塞や心不全、狭心症が静かに進行している可能性が大なのです。
このコリを圧すと強い痛みを感じたり、痛みと同時に気持よさを感じることもあります。病が初期のうちは病院で検査をしてもこの「かくれ心臓疾患」は発見できずに、「背中が痛い」という訴えから、整形外科の受診を勧められることでしょう。
未病を治してこそ
私たち鍼灸師は治療中にこのコリを見つけた場合、足のツボなどに鍼をして、ガム状のコリを弛める処置を行います。ときにはコリに直接、鍼や灸を施す場合もあります。からだ全体を診る鍼灸治療ゆえに可能な治療、これが「未病を治す」です。「未だ病でない」状態を治療するのが鍼灸師です。
肩甲骨の内側のコリや天宗のコリが弛めば、胸部に余裕が出来、心臓も楽になります。心臓にかかっている物理的なプレッシャーが改善されるので、呼吸も楽になり血液循環も良くなるでしょう。
宗気処置で心臓疾患を改善
心臓疾患の警告症状は左側の肩や背中だけとは限りません。
胸やけや胃痛が続いたりした場合、これも「隠れ心臓疾患」である可能性が高いので日頃、ストレスを感じている人や食事や睡眠が不規則な方は要注意です。
ちなみに天宗の宗は心という意味と大事なものという意味があります。「隠れ心臓疾患」を未然に防ぐ処置を私たちは宗気処置と呼んでいます。
背中や肩、首の左側に不快なコリを感じている方は、大事に至る前に鍼灸治療や知識の豊富なマッサージ師の治療を受けることをお勧めいたします。